子どもの食とからだ

離乳食〜「ごっくん」から「ぱくぱく」へ〜

2017.7.25

広島県栄養士会会員 管理栄養士:近藤フミエ

離乳と離乳食

離乳とは、母乳や育児用ミルクなどのお乳だけを「飲む」ことから、いろいろな食べ物を取り入れて「食べる」ことに成長していく段階、離乳食とは、栄養源がお乳から移行される食べ物のことです。
赤ちゃんの発育・成長に合わせて栄養素が必要になってくるので、お乳だけでは補えなくなってきます。

  1. 口に入れたものをかむ力や、食べたものが消化できる力をつくる。
  2. 食べ物のいろいろな味を知り、好き嫌いなく何でも食べられるようにする。
  3. 手でものをつかんだり、口に入れたり、自分でしようとする意欲を育てる。
以上のような必要性を心がけながら、少しずつ離乳食を進めましょう。

離乳食を始めるときは、お母さんがゆったりとした気持ちでいることが大切です。
焦らず、根気よく赤ちゃんのペースに合わせましょう。


開始時期~完了時期

離乳食は、5ヶ月頃から1歳6ヶ月くらいまでに完了することを目標にします。
周りのおとなたちが食事をするのを見て食べたそうにしたり、食べ物をつかんだりする頃を開始として、発育状態(首のすわりなど)や、身体の状態(無理に進めて下痢を起こしたりする)などを見ながら、また食事への興味を失って食欲不振にならないように注意しながら進めていきます。
赤ちゃんによっては、1歳6ヶ月になっても離乳食が完了しないこともありますが、あせらず、状態を見ながら進めましょう。
食事の量・栄養が足りているかの成長の目安として、成長曲線があります。
体重と身長をグラフにして記録し、成長の度合いを見ます。

進め方

最初は、赤ちゃんの健康状態を見ながら、機嫌のよいときに進めましょう。
ひとさじずつ進め、お乳は飲みたいだけ与えます。2~3日ごとにひとさじずつ量を増やし、5~7日ごとに食品を一種類づつ増やしていきます。


月齢からの具体的な内容

生後5〜6か月頃「ごっくん期」

食べ方の目安
  • 子どもの様子を見ながら、1日1回1さじずつ
  • 母乳やミルクは飲みたいだけ与える
支援のポイント
  • 赤ちゃんの姿勢を、少し後に傾けるようにする
調理の目安
  • 口に入った食べものが、口の前から奥へ少しずつ移動できるように、なめらかにすりつぶした状態
    (ポタージュ状)
食品の目安と一回当たりの目安量 穀類 1回の量の目安/10倍がゆのすりつぶし:8さじ
その他、パンがゆ、芋の煮つぶし、うどんのくたくた煮など
野菜・果物 野菜の煮つぶし・ペースト
果物のすりおろし
魚・肉・卵・豆類・乳製品・海藻 白身魚すり流し、すりつぶし豆腐、卵黄茶碗むし、ミルク煮、ヨーグルト、昆布だし

生後7〜8か月頃「もぐもぐ期」

食べ方の目安
  • 1日2回食で食事のリズムづくり
  • いろいろな味や舌ざわりを楽しめるように、食品の数を増やす
支援のポイント
  • 平らなスプーンを下唇にのせ、上唇が閉じるのを待つ
調理の目安
  • 舌でつぶせる硬さ(豆腐くらい)
  • つぶした食べものをひとまとめにする動きを覚え始めるため、飲み込みやすいように「とろみ」をつける工夫を
食品の目安と一回当たりの目安量 穀類 1回の量の目安/全がゆ:子ども茶碗8分目
その他、フレンチトースト、ふかし芋、パスタのやわらか煮など
野菜・果物 野菜のやわらか煮を細かく刻む
魚・肉・卵・豆類・乳製品・海藻 赤身魚を煮てほぐす、肉類のすりつぶし、湯豆腐、ホワイトソース、スライスチーズ、わかめのくたくた煮

生後9〜11か月頃「かみかみ期」

食べ方の目安
  • 食事のリズムを大切にしながら、1日3回食に
  • 家族で楽しく食卓体験
支援のポイント
  • 丸みのあるスプーンを下唇の上にのせ、上唇が閉じるのを待つ
  • 柔らかめの食べものを、前歯でかじり取らせる
調理の目安
  • 歯ぐきでつぶせる硬さ(バナナくらい)
食品の目安と一回当たりの目安量 穀類 1回の量の目安/全がゆ:子ども茶碗1杯
軟飯:子ども茶碗8分目
その他、トースト、サンドイッチ、コロッケ、グラタンなど
野菜・果物 野菜のやわらか煮・トマトなどの薄切り・果物の薄切り
魚・肉・卵・豆類・乳製品・海藻 青皮魚を焼いてほぐす、かき、えび、かに、薄切り肉を細かく刻む、オムレツ、いり豆腐、刻み納豆、ひじきいり煮

生後12〜18か月頃「ぱくぱく期」

食べ方の目安
  • 1日3回食のリズムを大切にしながら、生活リズムを整える
  • 自分で食べる楽しみを「手づかみ食べ」から開始
支援のポイント
  • 十分に「手づかみ食べ」をさせる
調理の目安
  • 歯ぐきで噛める硬さ(肉だんごくらい)
食品の目安と一回当たりの目安量 穀類 1回の量の目安/軟飯:子ども茶碗1杯弱、ごはん:子ども茶碗8分目
その他、おむすび、チャーハン、さつまいものバター焼き、スパゲティなど
野菜・果物 野菜のソテー・ムニエル・酢のもの
魚・肉・卵・豆類・乳製品・海藻 煮魚1/3切れ、揚げ出し豆腐、生揚げ、フライ、天ぷら、ハンバーグ、餃子、牛乳

離乳食を嫌がる理由

「さあ、離乳食を食べさせよう」と頑張ってつくってみたものの、赤ちゃんが食べるのを嫌がることもあります。
その理由をいくつか挙げてみましょう。

  • 機嫌が悪いのに、食べさせようと無理強いする。
  • 時間が来たからといっての無理強い、または食事時間が不規則。
  • 体の動かし方が少なく、お腹がすいていない。
  • 食べるときの環境が落ち着かない。
  • 食べ物が硬すぎる、口に入れたときに大きすぎる、においがきつい、味が濃い、温度が熱すぎるあるいは冷たすぎる、等の食べづらいなどの理由。
  • お乳ばかりを飲んでいる、甘い飲み物が多すぎる、等でおなかがいっぱい。
  • ダラダラと食べている。
いかがですか?思い当たることはありますか?
  • 嫌がるときは無理強いしないで、機嫌のよいときに与えましょう。
  • 身体や手足を動かし、軽い運動をしてみましょう。
  • 食べたそうにしているときがチャンスです。
  • 自分で食べることをしたがるとき、手づかみをしたがるときは自由にさせましょう。食べる意欲が起きてきます。
時には、ベビーフードなども利用しましょう。

離乳食をつくるときの注意点

  • 赤ちゃんは細菌に対しての抵抗力が弱いので、作るときは衛生面に気をつけましょう。
  • よく加熱しましょう。
  • 素材の味を大切にして、薄味を心がけます。出し汁も出来るだけ天然のものを使いましょう。
  • 食べた後は、白湯を飲ませたりして、口の中をきれいにしましょう。
  • 乳歯が生えてきたら、ガーゼで拭くなどしてきれいにしましょう。歯ブラシで磨く訓練も必要になってきます。

注意しなければならない食べ物

  • 餅など、のどに詰まるもの
  • ハチミツは乳児ボツリヌス症予防のために、満1歳を過ぎるまでは使わないようにしましょう。
  • よくかまなければいけないもの(消化能力の発達を考慮すること)

※食物アレルギーの症状がある場合は、ただちに医師に相談しましょう。

離乳食を進めることで、赤ちゃんは精神的にも身体的にも大きく成長していきます。
赤ちゃんに寄り添いながら、ゆったりした気持ちで進めていきましょう。

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